めーーーーっちゃ多い質問で、
「レバレッジは何倍でやるのが良いですか?」
とよく聞かれる。
そりゃ、スキャルピングやデイトレやスイングによってレバレッジは何倍がいいと言うのは全然変わってくる。
スキャルピングは25倍~500倍
デイトレは10倍~50倍
スイングは1~5倍
くらいと言われているが、あくまでも参考にしかならない。
なぜなら、資金が1万円と1000万円のときでは掛けるレバレッジは現実的には変わってくる。
資金量が増えれば増えるほど、レバレッジをかけなくても稼げるようになるからだ。
じゃあ、それも踏まえた上でレバレッジはどれくらいが妥当なのか、という話をしたい。
これを読み終わる頃には、あなたに最適なレバレッジ設定で破産しないトレードが出来るようになるだろう。
1.結論|人による。
【レバレッジは何倍が良いのか】
よくある質問。
国内口座なら25倍まで、
海外口座なら1000倍まであるが結論は
「ビビらないレバレッジでやれ」トレードルールを守れないような レバレッジを掛けた瞬間から、
それは「ハイレバ」だから、人によって
レバレッジの基準は違うものやと
思うで。— おにく-トレラボ- (@imaginarit_ic) 2018年12月11日
ハイレバとハイレバじゃないの境目は「トレードルールを守れるかどうか」だと思う。
トレードに自信があればある程度、高いレバレッジをかけても淡々とトレードが出来る。逆に自信が無ければ、レバレッジをかけるとぐだぐだのトレードになってしまう。
しかし、これを結論にしてしまうと答えになっていないので、確率計算から求められる適正レバレッジは第4章で説明する。
2.実効レバレッジで計算してますか?
筆者のように海外口座を使っていると、500倍レバレッジや888倍レバレッジや1000倍レバレッジというのが当たり前の会話で出てくる。
しかし、1000倍のレバレッジの口座だからといって、常に口座資金の1000倍のトレードをしているわけではない。
勘違いでよくあるのだが「1000倍のレバレッジ口座では1000倍の取引しか出来ない」というのは間違いである。
実際には口座に10万円入れていても1万円分しか運用していない。
残りの9万円分は含み損が出たときの証拠金維持率のため(XMでは20%を切ったら強制ロスカトになる)だったり、他通貨でエントリーチャンスが来たときの余力だったりする。
なので、口座全体の資金に対していくらのレバレッジで運用しているか、という実効レバレッジで計算する癖をつけることが大事なのだ。というか、当たり前の話。
例えば、筆者が利用しているXMだと888倍レバレッジだから、1万円分の運用はおよそ10万通貨(1Lot)になる。一回のトレードで10~20pipsを獲得すれば1万円~2万円くらいの損益だ。
ここで口座に1万円しかなかったら一回の負けで口座が吹き飛ぶ。仮に、10万円入れていたら5~10回の連敗で口座が吹き飛ぶ。100万円入れていたら…とまあ、そんなカンジ。
では、最適なレバレッジとはどのようにして導くことが出来るのか、話していきたい。
3.トレードスタイル毎に最適レバレッジを知る方法
最適レバレッジを決める要因はたった2つだ。
2.勝率はどのくらいか
含み損が小さく、勝率が高いほど、レバレッジをかけたトレードができる。
1,含み損の最大がいくらか
トレードスタイルが違えば、損切の幅も違うはずだ。
100pipsの損切で、10pipsの利確を繰り返す勝率重視のトレードを想定しよう。勝率は90%あるが、一回の利益に対して、含み損が10倍近くになるトレードだ。
この含み損に耐えられるように証拠金を維持しなければいけない。
XMの強制ロスカト水準である”証拠金維持率20%”を例にとると、実効レバレッジの最大値はこのようになる。
損切20pips:400倍
損切30pips:266倍
損切40pips:200倍
損切50pips:160倍
損切60pips:133倍
損切70pips:114倍
損切80pips:100倍
損切90pips:88倍
損切100pips:80倍
これは、一回損切にかかった時点で資金が20%になるレバレッジの掛け方を表している。
実効倍率800倍でトレードすれば10pipsの逆行で資金は20%になる。
逆に実行倍率80倍まで下げれば100pipsの逆行まで耐えられるのだ。
2,勝率はどのくらいか
勝率が高いほどレバレッジを大きくかけられる。このイメージは初心者の読者でも湧くだろう。
そこで「例えば90%の勝率の手法で連敗する最大値はいったい何連敗か」ということを数学チックに求めてみようと思う。
このシミュレーション結果がちょっと面白い。(計算方法は簡単だから読者自身でも確かめられる)
90%で勝つ=10%で負ける
それがN回連続するので計算式は (0.1)^N だ。
これに当てはめてみれば、
10%の負け確率で2連敗する確率は0.01つまり、1%。
100回トレードすれば1回くらいは2連敗してしまうことがわかる。1%は案外起こりうる事象に感じるのでリスクとして許容できないだろう。
最低一年間はトレードで破産したくないので、一年間のトレードの総数を見積もってみよう。
一日10回のトレードに一年間の平日(約244日)を乗ずれば一年間のトレード回数は2440回。
結局のところ 1/2440=0.04% の確率であれば、1年に1度破産するかしないかというレベルに落ち着く。
というわけで、0.04%以下の確率でしか連敗が起きないような各勝率毎の最大連敗数を求めるとこうなった。
勝率80%:最大連敗数4回
勝率70%:最大連敗数6回
勝率60%:最大連敗数8回
勝率50%:最大連敗数11回
勝率40%:最大連敗数15回
勝率30%:最大連敗数21回
勝率20%:最大連敗数35回
勝率10%:最大連敗数74回
90%の勝率の手法であっても3連敗までは耐えられるようにレバレッジ管理をしなければいけないということが分かった。
これと損切幅を掛け合わせると、実効最大レバレッジの目安がわかる。
例えば、90%の勝率でかつ損切が20pipsとすれば、3連敗する可能性を考慮して60pips+含み損(最大19.9pips)のドローダウンに耐えるレバレッジを選択すればいいということだ。これを計算すれば、およそ100倍のレバレッジとなる。
4.勝率と損切幅から適正レバレッジを知れる表(自作)
上の計算結果をまとめた表を作成したので、貼っておく。
平均勝率と平均損切幅から適正レバレッジを導出できるのがこの表である。
例えば、平均勝率70%で平均損切幅20pipsなら適正実効レバレッジは57倍だ。
このレバレッジであれば破産確率は0.04%以下。
2440回(およそ1年間分)トレードして破産が一回あるかないかというリスクを許容していることになる。
逆に言えば、これ以上のレバレッジを掛けたトレードをしてしまうと1年で一度は破産することになる。
多くのトレーダーにとって、これ以上なく理論的なレバレッジの最大値が一目でわかる表に仕上がっている。
この10倍、つまり10年間のトレードで破産が1回未満になるように破産確率を0.004%として計算した表も載せておこう。
勝率が10%で損切幅が90pips以上になると適正実効レバレッジが1倍を下回ることも面白い。
専業トレーダーを目指すのであれば、10年以上相場に向かうことを覚悟する人も多いので上級者はこっちのレバレッジに合わせた方がいい。
5.まとめ|ルールを守れるレバレッジを
最初にも書いたが、レバレッジを決めるときに一番大事なことは「ビビらないこと」だ。
トレードルールが守れて初めて、トレードは継続的に勝てるようになる。
適正レバレッジの目安表は載せたが、このレバレッジでやってもルールが守れなければ勝率や損切幅が変わってきて適正レバレッジが変わってくる。
だから、最も大事なことは「ルールを守れるレバレッジでやること」だ。
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